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  • きめ細かなおもてなしとサービス、その裏に…
  • きめ細かなおもてなしとサービス、その裏に…

    現在22歳の私は地元の兵庫県に住み、新卒で入社した企業で一般事務を行っています。
    子供の頃から京都に住むことに憧れており、実際大学進学で京都に4年間住み、就職先の都合と地元への帰省のしやすさから兵庫県に移住しました。
    京都に住んでいたころは家族と老舗の料亭に訪れたり、神社仏閣を巡ったり、京都の街並みを自転車で巡ったりと色々と充実した4年間で、今でも京都戻りたいなぁー!と口にするほどです。
    そんな京都好きの私ですが、大学進学の1年目に経験した出来事が今でも忘れられません。

    2013年の冬に京都駅前の老舗料亭へ家族と訪れました。大きい通りの路地を入って数分歩いた場所で、駅前の喧騒も少なく落ち着いた雰囲気でした。
    店内はお世辞にも広いとは言い切れませんでしたが、味のある机や椅子、カウンターの木版、初代の店主から使っていると仰っていたお皿など、私がずっと想像していた京都の老舗料亭を体現したかのようなお店でした。お料理はもちろん絶品で、今まで老舗料亭など何度も訪れたことのない私にとっては「こんな贅沢ってないなあ」と思いながら舌鼓を打ったことを今でも覚えています。

    そんな中、お料理もすべて完食し、家族と談笑していると、店長がご挨拶にいらっしゃいました。ただの一般家庭に店長がご挨拶!?と驚いたのですが、聞けばできる限り一見さんや常連さん関わらずご挨拶に回っているそうでした。

    京都に住んで1年未満で土地勘もあまりない私に京都の観光名所や紅葉、ライトアップや五山の送り火の穴場など色んなお話をして頂けました。時間にして小一時間ほど。
    土曜日の夜間でお忙しい時間帯だったとは思うのですが、家族や私の反応が良くついつい喋りすぎてしまったと仰っていました。大学4年間の中で紹介していただいた観光名所に自転車飛ばして足を運びましたが、認知度の高いネームバリューのある有名な観光名所以外も訪れることができました。
    私の京都の方のイメージは地元愛が強いために排他的で観光客が嫌い!というものでしたが、京都の老舗でこのようなおもてなしをして頂き、大変感動しました。

    …とここまでが感動したお話で、ここからが少し残念だったお話です。
    先述した通り、お店にお伺いしたのは土曜の夜間でした。結局お店を出たのも終電ギリギリといった時間で、その点に関してはお店にも申し訳なかったなあと思っています。
    ただ帰る直前あたりに店内が少し肌寒くなり、あまり気にはせずお会計に進みました。そのお会計と同時に私はお手洗いに立ったのですが、その時厨房にいた女将さんと料理長が「今残っとる客全然帰らんから空調切って入り口のドアちょっと開けてめっちゃ寒くした」とかなりの声量で聞こえてきたのです…。

    私たちを帰らせるためにそんな遠回しなことする!?と心底驚き、言葉を失ってしまいました。営業時間があるのは分かりますが、飲食でアルバイト経験のある私から言わせてもらうと、客に帰って欲しければ「営業時間終了となりましたのでご協力よろしくお願い致します。」とたった一言添えれば良かっただけの話だったのでは?と思います。
    お料理も大変美味しく店長の手厚いおもてなしも大変ありがたかったので、この老舗料亭に行ったことは良いも悪いも印象に残る出来事でした。

    京都は年中観光客と修学旅行生が多いため、基本的に閑散期がありません。そのせいで地元の方にとっては観光客って全く目新しいものでもなく、どちらかと言えばあまり好まない方がどうしても多いのもまた事実。それでも観光客におもてなしをしようとして頂ける方もいます。ふと訪れた老舗のお店の雰囲気が良かったり、景観が素晴らしかったり伝統的な文化が街に色濃く残っていたり、土地や環境の素晴らしさや住みやすさは東京、大阪などに全く引けを取りません。

    町の素晴らしさと人のおもてなし心と嫌味たらしさ、両方あってこその京都だと思います!実際に一見さんお断りの老舗料亭や旅館も多々ありますが、あまり気にせず数多ある京都のお店に足を運んでみることをお勧めします。

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