スタンフォード大学バイオ関連部門で開発されました。
その手法を活用している京都で立ち上げたベンチャー企業があります。
そこでは人の命を救うという医学的な見地から、様々な医療器械の開発を行っています。
しかし最先端の難病治療を対象としているわけではなく、日常の身体的な悩みを解決することから始めています。
何の器械を開発するか、その開発手法がとても斬新で、他業種でも応用できるものです。
簡単に流れを言いますと、
①日常の生活の中で人の体に関する困っていることはないか、幅広く世間に問いかけます。
例えばご主人のいびきに悩んでいる。
腰痛で困っている、など沢山あります。
②人の命を救うという大命題を前提に、それに該当するテーマを1つ絞ります。
ここが重要です。顧客の目線でニーズを掘り起こすのですが、最低限こちらのポリシーに合致するもの以外は除外するのです。限定的なマーケットインの手法と言えます。
③そしてそのテーマについて、解決策を検討するチームを組みます。その時のメンバーが重要です。
全く研究分野、事業分野の異なる4人を選ぶことが必要です。
例えば、医師、科学者、哲学者、財務管理者という具合です。
④そしてそのチームでテーマに沿った改善策を一切の制約なしで、200個考えます。
一切の制約なしとは、技術的、コスト的、需要の有無などについて、今は考慮せずアイデアを出し合います。
⑤その中から、当社の技術力、コスパ、市場ニーズなどの観点で実現可能性のあるものをピックアップします。
通常はこの時点で3〜5% 6〜10個のアイデアに絞り込まれます。
更に当社の得意分野である技術と照らし合わせ1つに決定します。
そしてその器械を開発していくというのです。
そこで開発されたいびき改善装置は当社の音に反応し、なんらかの刺激与えるのいうコア技術を活かしたものであり、そしてそれはアメリカでの離婚原因の3位である、配偶者のいびきという問題を解決し、社会への大いなる貢献を果たしたそうです。その売上は600億円と言われてました。
この開発方法は、先ず当社のコア技術の活用から始める従来の発想では、到底思いつかないものです。
まさに市場のニーズから、あらゆる発想を絞り出し、更に現実とのすり合わせをした上で、そこで初めて当社のコア技術と結び付くということです。
この発想は一見回り道のように見えますが、あらゆるニーズを加味し、リスクを最小限に抑えていますから、開発期間と成功確率、開発コストとのバランスを考えると、もっとも効率的な開発手法とも言えます。
このような考え方が京都の会社から発信されています。
新商品開発で困っておられる企業様は、業種、業態に関わらず、その手法を活用してみてはいかがでしょうか。
1965年8月28日生まれ
大阪市出身
今後の日本の中小企業の手本となる魅力ある強い企業体の創出に最大限の力を注ぎます。会員様と共に永続的な成長と発展を図り、会員様と共に幸せな人生を実現します。